Collar×Malice


シナリオ・・・・・・18
グラフィック・・・15
システム・・・・・16
やり込み度・・・18
乙女ゲー感・・・17

合計 84/100
全体的には凄く好みに合ったので殆ど文句無し。
シナリオは各キャラかなりのボリュームだったし、犯人探しをする面白みもあった。
グラフィックが若干辛い点数なのは、単に個人的な好みの問題(笑)
現職警察関係者がその長髪はどうなのよとか、いい歳して猫耳ってオイオイとか、
そういうレベルの話ですので、イベントスチル自体は数も差分も多いし綺麗です。
チャプターから好感度の高低設定してショートカット出来るのはいいんだけど、
若干スキップが遅いのでシステム面の点数落としました。


世界観としては現代よりの恐らく近未来。
ピンポイントで狙った記憶だけ消去するといった超絶機能を持った特殊なマイクロチップとか、
現代科学ではまだ開発されていないと思うので。
しかし新宿アルタっぽい何かは存在していたので(笑)百年も未来とかではないかなと。

アニメの『PSYCHO-PASS』が面白かった人には楽しめると思う。
警察組織の暗部が絡んでるし、設定の都合上、成人してる一般市民も銃の携帯が許可されてるから、
警察官じゃなくてもスーツの陰やカッターシャツにガンホルスターとか、なかなか美味しいスチルが拝めます。
何名かには発砲シーンのスチルもあるよ!

お酒や煙草といった、最近ではなかなか描かれない(お酒はともかく、
わざわざ喫煙シーンを持ってくるキャラは減ってる気がする)男臭い演出がまたいい感じにハマってます。
オマケスチルくらいでしか車の運転シーンが無いのが不思議な気がするくらいw
あれでカーチェイスまでやってくれてたら、とふと思ってみたり。

主にゲームの感想ですが、序盤はマイルドに、
後半につれてガッツリ
ネタバレあるので、閲覧は自己責任でどうぞ


昔は好きな名前をヒロインにつけてたものですが、最近はすっかりデフォルト名でのプレイが当たり前になりました。
だってデフォルト名じゃないと声付きで名前呼んでもらえないしねぇ。
その点遙かはメインキャラでさえフルボイス仕様じゃなかったんで
どうせイベント時だけだしいいやと割り切れ…おっと、誰か来た様だ(ry
まあ、そんなこんなでヒロインさんはデフォルト名の星野市香ちゃんでスタート。



チュートリアルとキャラ紹介を兼ねたプロローグ。
主人公である市香は新米警察官。射撃の腕は同期が流石だなと褒めてくれるくらい。
但し、実戦での発砲経験は無し。
いざとなったら自分が守るべき人の為に撃つ、という覚悟は常日頃しているものの、
そんな覚悟が机上の空論でしか無い事は本人もよく判っている様子。

舞台となっている新宿は、アドニスと名乗るテロ組織が企てたX-DAY事件と呼称される連続殺人事件が
四月から起き続けており、区民自身にも自衛させる為に銃刀法が限定的に解除された状況。
無差別テロに対抗する為に、成人した者には銃が支給されているというとんでもない状態。
主人公の目的はX-DAY事件の解明と阻止。
そしてアドニスによって付けられた、毒が仕込まれた首輪を外す事。
さてアドニスとは、市香を選んだ犯人の真相は…?
ちなみにタイトルの『Collar Malice』とは、直訳すると『悪意の首輪』。うん、納得。


色々演出綺麗だけれども、市香を襲撃して密かに礼拝堂?に運んだり、周りにアネモネの花を散らしたり、
その裏で愛時達を彼女の元へと誘導したりと、
なんか振り返ってみると主犯の涙ぐましい労力に変な笑いが出る(苦笑)
首輪を通して双方向の会話が可能とか、遠隔操作で毒注入出来たり、
解除コードの入力で解毒剤も処方出来たり、アドニスの技術力スゲェとおかしな方向に感心する。

まあ向こうの音は接続しないと聞こえない仕様なんだろうけど、
こっちの生活音とか、聞く気なら全部聞こえてるとか超イヤだ(笑)
実際某攻略キャラも言ってたけど、恋人同士の睦言とか、もっと生々しい行為の音なんかも全部筒抜けな訳ですよ。
あの状況で市香を押し倒した挙句、しっかりやる事致した某キャラは凄いと言うか図太いというか。
まあ向こうは一人だし、現実的に考えて24時間ずっと盗聴してる訳が無いので、適宜聞かれてたって解釈しましたが。


共通ルートの選択肢で攻略キャラが篩に掛かる仕様ですが、ボーッとやってたらちょっとミスったらしく、
本当なら最初は岡崎契、笹崎尊、榎本峰雄の内から一人選べる筈だったのが、尊と峰雄の二択に。
こういう時は自分が苦手っぽいキャラから落とす事にしているので(ケーキのイチゴは最後に食べる派)、
まずは市香に対して一番当たりがキツかった尊から。



尊は童顔でちょっと小柄だけど、市香よりは歳上の24歳。
親の仕事の都合でアメリカでの生活経験があるので、物の考え方や伝え方などがダイレクト。
そして痩せの大食いで超甘党。恐らくは標準よりちびっこいのを実は気にしているようで、
攻略後のオマケでは好みの女性は自分より小さい子と言っておりました(笑)
他の面子は自分の身長まで明かしてくれるのに尊は口にせず。
二十代日本人男性の平均身長は171センチだそうなので、恐らくは160センチ台後半くらいかと。
ちなみに市香は161センチだそうです。(愛時181センチに対し、20センチ差があるのかとオマケで言っているので)

能力的には完全に知能派。
ハッキングの能力を買われて警察職員として働いていた経歴の持ち主。
判り易いツンデレなんだけどデレた後も完全なデレデレではない辺りが世の中のお嬢様達の心を鷲掴んでいるらしく、
某サイトの二次創作などでは圧倒的な人気を醸し出しておりました。
そして他キャラに比べて結構な頻度で市香を押し倒す(笑)
いや合意だからいいんだけどさ。思った以上の肉食系。
天性の煽りキャラなので、尊が義兄になると、市香の弟の香月の胃痛がマッハだろうなぁとちょっと同情。
そう言えばオマケイベントでもわざわざ市香が朝帰りになる可能性を仄めかすメールを香月に送って、
鬼着信食らってたわ。
香月、なんだかんだ言っても姉ちゃん大好きだもんな(笑)



二人目は尊と二択になっていた峰雄ルートへ。
尊がツンツン(たまにデレ)なら、峰雄は判り易い厨二キャラ。そして和みのボケというかバカっぽさ担当。
格好良いからという理由で、独眼竜政宗に憧れて眼帯してるくらいだからね。
しかも警察在職中からっていうんだから相当痛い(苦笑)
歴史好きで時代劇っぽい台詞回しもするけど、その用法がことごとく間違ってるのが更に残念。
いや、いい子なのよ?(笑)
熱血バカだけども尊と違って嫌味が無いし、女性慣れしてなくて、
目が合っただけで動悸がするくらいだから浮気の心配ナッシングな良物件だ!
但しオネーチャン達にだまくらかされて貢がされる可能性はあるが。まあ、いい子だ(もうちょい他の部分を褒めろ)。

峰雄は典型的な肉体派。頭使う事は苦手だけど、その代わり身体能力は素晴らしい。
本質的に人の善悪を見極める観察眼もある、と思う。(例の先輩については曇ってた訳だが)
あとは射撃の腕前もそれなりでした。ちゃんと相手に大怪我させない所を撃っていたので。
だからこそ23歳の若さで機動捜査隊に配属されてた訳だけど、
それが悲劇の発端でもあったんだから気の毒と言えば気の毒。
この件に関しては、峰雄はそれほど自分を責める必要は無いと思うんだよな。
別にコネやズルで配属されたんじゃないんだし。
相手が勝手に嫉妬して歪んでいった、その過程にまで気を遣えというのはあまりに酷だと思うのよねぇ。

ちなみに彼の恋愛は高校生の延長っぽくて微笑ましいです。ええ、オマケシナリオでも相変わらず(笑)
てーか、成人したカップルがお付き合い初めて半年以上でまだ手繋ぎまでとか、中学生か。
いやまあ、エピローグではキスしてたけど、それ以降は手ェ出してないんじゃない?(笑)
そして峰雄攻略中、何らかの理由で市香につけられた首輪の監視が機能していない事が判明。
何故機能していないのか?
その理由は結果的に愛時ルートで判るんだけど、一応私はこの時点で主犯に目星をつけました。



一旦プロローグをやり直して今度はきちんとフラグを建て直し(笑)無事岡崎契と白石景之ルートを解放。
筆頭でキャラ紹介されてるにも関わらず最初に解放にならない辺りで何となく予想はついていたけど、
やっぱり愛時に関しては攻略規制が掛かってた。
どうやら真相ルートにかなり近いらしい。
どっちからでも良かったんだけど、キャラ的にクセが強くて苦手っぽい景之の方から消し込み開始。



景之は市香につけられた首輪の事情を知る協力者の中では、唯一の現職警察関係者。
署内で顔を合わせるイベントも自動的に多くなるんだけど、
同時に景之の事を心底嫌ってる桜川さんと向井さんとの女子会イベントも多くて結構笑わせて貰った。
向井さんってもっと神経質っぽい面倒なキャラかと思ったけど、
気さくだし優しいし、酒飲んだらキャラ壊れるしでもう最高(笑)
事件後もあの三人にはほのぼのと友情を保って欲しいもんですわ。

さて、景之を三人目に攻略したのはたまたまだったんだけど
(一周目は攻略不可、二周目以降にルート解放なので、最速二人目から攻略出来る)
シナリオの感触的には尊、峰雄を先に攻略して、景之と契を後回しにしたのはなかなか良い判断だったと思う。
まあ序盤からさんざん怪しまれているんで察しがついている人も多かったと思うけど、
彼はアドニス側の内通者でした。
今の所は情報操作程度で、X-DAY計画そのものについては良く知らないらしいけど。
幼い頃から番号で呼ばれ、組織の駒として教育を受けてきた彼は、
プロファイラーという立場と白石景之という名前を与えられ、警察に潜入してアドニスの為に行動して来たんだそう。
190センチ近い恵まれた体躯にも関わらず頭脳派なんだと思っていたんだけれども、幼少期からの教育の賜物で、
実は生身でも最前線でバリバリ戦えるくらいの実力の持ち主である事が愛時ルートで判明。
根っからの工作員だからって自分で言ってました。成程。

市香の為に最終的に組織を裏切った訳だけど、首輪の毒は市香を蝕み、
一年間のリハビリを要する身体的麻痺と記憶喪失を引き起こす事に。
エピローグで無事彼女の記憶が戻る訳だけど、景之はテロリストグループであるアドニスの一員であり、
法で裁かれる立場。
記憶が戻った市香の元に、きっと帰って来るからと約束を残して警察へ出頭。
オマケイベントも夢オチで、なんか今作の中では群を抜いて微妙な気分のEDとなりました。

あと景之ルートではその立場故に、市香に首輪をつけた主犯=ゼロと対面。
顔はフードで隠れてるんで口元しか判らないんだけど、
ぶっちゃけあの口元と顎のラインでほぼキャラ特定出来ましたわ。(そして当たってた)
声は調子変えてたんで判り辛かったんだけど、表情って人を特定するのに大事な要素だなぁと思った。



この時点で攻略出来るのは契一人になったので、サクッと攻略スタート。
探偵チームの立場だとひたすら面倒臭いキャラなんだけど
(勘が良くて頭の回転も速いので誤魔化しが効かない。その上諦めも悪いw)
事情を知られた上で協力して貰えるのなら、現職SPだから署内での接触も出来るし身体能力も折り紙つき。
ビルの五階にある探偵事務所に、ショートカットと称して窓から出入りする契と、
その部下の吉成はどういう運動神経をしとるんだ(笑)
探偵チームもSP組はメカには弱いアナログ人間だから盗聴の危険はほぼ無いけど、
窓の外から直接話を盗み聞かれてるかもって、真剣に警戒してたからな。だからビルの五階だっつーのw

契には過去に同僚に庇われて生き残ってしまったというトラウマがあり、
それ故に自分の死を意義あるものにしたいと考えている節がある。
要するに自分、ひいては国の為に欠かす事の出来ないような存在を守って死ねたら本望だ、
というある種の自殺願望とも言えるような、強い強い死への欲求。
自分の命に対する執着が限りなく薄いんですな。
そんな守り方をされても嬉しくないという市香と、それでも自分は君を守りたいという契とで、
かなり拗れた平行線になる訳ですが、市香の度重なる説得によってようやく契の生存欲求が死の欲求を上回る事に。
というか、本編でまんま市香が言ってたけど、
どうして『老衰で死ぬまで市香を守り続ける』という発想にならんかったのかと。
別に今すぐ彼女の為に死ぬ必要は無い訳だし。
事件を解決して、彼女と一緒になって、子供や孫の成長を見届けてから穏やかに死ぬのだってアリでしょう。
ずっと疑問に思ってた事を、ようやく市香が言ってくれてスッキリしました。



で、首輪越しにアドニスの主犯に筒抜け状態にも関わらず、しっかり据え膳食ったのは契です。
この事実一点だけで、攻略キャラ随一の神経の太さを感じたわw
エピローグやオマケも含めると、実際に市香と男女の関係になっているであろうと考えられるのは愛時、契、尊の三名。
しかし首輪外れてないタイミングで関係持ったのは契だけ。

尊は自分の方から押し倒すタイプで、愛時は市香に求められて結果的に据え膳食うタイプ(笑)
怖がらせたくない、怯えさせたくないと思って鉄の自制心で何とか踏み止まっている所に、
市香の方が愛時になら何をされてもいいとか言うもんだから、
そりゃもう健全な男性としてはありがたく頂く他は無いというか。
こうなるとやっぱりこの作品での本命カップルは愛時×市香なんだろうなぁ。
攻略制限もあったし、ニルアドの時と一緒やね。

契はどっちかと言えば尊に近いタイプかな。多分だけども。
峰雄と景之は一周回って同じタイプかもしれない。
峰雄は女性経験無さ過ぎて、景之は大切な人との接し方が判らな過ぎて、結局手を繋ぐレベルで終わってる。
峰雄の場合は段階さえ踏めば順当に進んでいけそうだけど、
景之の場合はもう物理的に年単位で接触不可だからなぁ…(苦笑)
あの口ぶりだと一緒にいられた一年間でも、異性として手は出して無さそうだし。



さていよいよ本丸。ショッキングなインサートと共に柳愛時ルートが解放に。
共通ルートではなく、専用プロローグから開始する事で自動的に愛時ルートへ。



序盤からいきなり市香に関する重要な過去情報が明らかになってちょっと驚き。
市香は十二年前、営利誘拐事件に巻き込まれた経験があるそうな。
当時の記憶は曖昧になってるんで詳細は覚えて居ないけど、
今でも当時の怖かった記憶を悪夢として繰り返し見ているらしい。って、なんじゃそらー。
まあ愛時にも関わる話なんで愛時ルートでしか明かせないってのは判るんだけど、
それなら警察官を志望した理由付けにも、市香が実は犯罪被害者だったって一面を反映させて欲しかったなぁ。

ここまで来ると察しがつく通り、十二年前に誘拐犯から命掛けで市香を救ってくれたのが、
まだヤンチャしていた時代の愛時でした。
顔アップのイベントスチル良く見ると、言ってた通りピアス確認出来てちょっと笑った。
でも助けるつもりで犯人凹ってた時の修羅の如き形相があまりにインパクト強過ぎて、
市香は恐怖で当時の記憶が曖昧に。
愛時の方も助けるつもりだった少女=市香を自分が怯えさせてしまった事がトラウマになってしまった。
まあ、この辺りの事はもう少し拗れるかなと思ったんだけど、
当時の記憶が戻った市香がアッサリ今の愛時を受け容れる事で愛時の葛藤終了。あれ?(笑)

それにしても市香の言葉通りとしたら、誘拐犯に暴行されて(殴る蹴るの方ね)酷い目に遭った娘の事を、
両親はあまり心配してなかったらしい。
その代わりに弟の香月がわんわん泣いてくれたので、姉としての自覚が芽生えたそうな。
コレ、当時の記憶が曖昧だったから実際の光景とは違う記憶にすり替わってる可能性もあるけど、
本当に息子の香月の事しか大事に考えてなくて、娘の存在はどうでもいいって事だったんなら、
最低な親だと思ったわ。
結局その辺りの真相は判らんのだけど。



愛時ルートは真相ルートも兼ねているから、ちょっと章が長め。
他のキャラの個別シナリオでも触れられた事が、少しずつ流入してる感じ。
本当にX-DAYギリギリの大晦日までお話引っ張るから、
他ではおざなりだったクリスマスイベントもやってくれてほっこり(笑)
峰雄が率先してツリー準備したり、それに付き合って愛時が料理準備したり…
何だかんだ言いながらもちゃんと料理作って付き合うんだから面倒見良い。
主犯逮捕後の大晦日の祝勝会は関係者勢揃いのオールキャストで面白かったです。



テロリストグループ、アドニスの教祖であり、市香に毒の首輪を着けたゼロとは何者か。
それを探るゲームなので多分プレイヤーは序盤から色々考えながらやってると思うんですね。
私はミステリーとかに詳しい訳じゃないので、犯人を出す時のルールとかには詳しくないのですが、
それでもやっぱりそれまで全く顔も名前も出てこなかったようなモブがいきなりラスボスとかはありえない。
だとすれば、きちんとプレイヤーが顔も名前も把握出来ているキャラの誰かが当てはまる訳で。

まず、攻略対象の五人は除外。
いや、恋人が実はラスボスでしたってのもある意味斜め上で新しいけど(笑)
まあ乙女ゲームでそれはないかなと。
その他で顔と名前が判ってるキャラのうち、女性は対象外。(ゼロの声が男性の為)
あくまでも主観だけど、市香と同年代か、せいぜい三十代くらいまでのような気がしたので壮年組も除外。
顔と名前が判ってる男性キャラで、三十代までに収まるのはほんの数人。
先輩の望田、同期の冴木、管理官の峰岸、SPの吉成、歌手の一色。さあ、この中の誰がゼロなのか?

私が気になってたのは、峰雄ルートである時点から、何故か市香に対する首輪の監視が機能してなかった点。
監視する気が無くなったんじゃなくて、何かの理由で監視が出来ない状態なのではと。
この時点で執行者による凶行を止める為に、意識不明の重体となって生死の境を彷徨ってる人が居ました。
それは……市香の同期である冴木弓弦

偶然かもしれない。だけども冴木の負傷以降、首輪からの指令や脅しが無くなったのは事実。
もしやが確信になったのは、景之ルートでゼロの姿を確認した時。
笑った口元の口角と顎のラインが、まるっきり冴木そのものでね…
ああ、最終的には彼を追い詰める物語になるんだと、ちょっとどんよりした。

そう言えばプロローグの時点で既に冴木は自分の正義について語ってた。
警察官としての意識やあり方、市香に対する親近感。
あれもこれも全部伏線だったのかと、気付いた時には市香に同情しましたね。しっかりしろよと。
まあ、冴木を追い詰めるのは愛時ルートだけであり、市香がまだ少女だった頃にも命掛けでそうしてくれたように、
全身全霊を賭けて守ってくれるだろうから、大丈夫なんだろうけども。



このゲームの侮れない所は、推理パートや日常パートの選択肢で油断していると即座にバッドEDを食らう事。
そのバッドEDを全て回収しないと拾えないトロフィーもあるんで面倒なんですが
(私はもうトロフィーコンプは諦めました…せめてどのバッドEDが拾えてないか判るなら頑張るけど、
闇雲に探すのは物理的に時間が無い)
このバッドEDにもイベントスチルがあったり、愛時ルートでは選択肢如何で冴木EDも回収出来るんで、
本当に気が抜けない。

冴木EDは愛時ルートに於ける悲恋EDのようなものだから、かなりエグいし痛いです…
冴木EDと同じく市香が壊れる景之ルートの悲恋EDも相当キツい。
正気を失うという意味では、愛時ルートでの時間切れEDも痛い。
市香の心を守れなかったこんな世界、要らなかったと嘆く愛時が悲し過ぎる…



コンプ後のやり込み要素というかオマケ要素は、ボイスレコーダー仕様の自己紹介だったり、
イベントスチルコンプのオマケスチルと連動したショートストーリーがあったり、
シチュエーション毎のミニドラマがあったりでかなり楽しい。

お勧めは愛時と尊のシチュエーションドラマとショートストーリーかな。
愛時は市香に対する溺愛が伺えてニヤニヤしっ放しなんですが、尊の場合は香月のあしらい方がもう(笑)

OPや各キャラのEDなどはムービーからいつでも見られるので便利。
というか、OPなんて初回ロード時にしか見てなかったから、全クリア後に改めて見てビックリしたわ。
あんな綺麗だったのな!(笑)思わずDLでOPとED二種購入してしまった。
私は知らないアーティストさんだったんだけど、
結構長く活動されてるようでカラオケにも多数配信されてるようだから、
アニメ化とか関係無く(NORN9みたいにね)アーティストの楽曲として配信されそうで楽しみだ。
とは言え、全部歌うの難しそうなんだけども。


ここ最近続けて乙女ゲームやってきたけど、終わってみると攻略キャラが全員成人+歳上だったり
(大概歳下も攻略対象に含まれるから、全員歳上って案外珍しい)
世界設定がかなりツボって、かなりお気に入り度としては上位になりました。
一番贔屓は愛時なんですが自分の書いた記事↑を改めて見直すと、アレ、案外尊も気に入ってる?(笑)
ただ恋愛するんじゃなく、謎解き要素がやっぱり重要だなと再認識しました。面白かった!



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